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未来のための科学、森林科学とは

森林に関するすべてを網羅する森林科学

森林科学という科目は、一言で言うと森林に関するすべての範囲を網羅するものです。
森林における生態学を学び、どんな動物や植物が森林の中で生息しているか、どのような形で食物連鎖が生じているかなどを調べ、森林の実情を把握します。
また、木々の内容を学ぶことによって、環境の変化や資源として利用できる木材としての実情を知るということも大事なテーマの一つです。

森林そのものについての知識を深めるだけでなく、木材を始めとする資源としてどのようにして活用、また管理していけるかを研究していくことが最終的な目的となります。
もしくは、森林に関わる仕事をしている人や森林の近隣に住む住民の関係を知り、それを生活環境、仕事環境の改善に役立てるという取り組みも一つの目的となります。
このように、環境、生物、植物、社会などかなり広い範囲に及ぶ科目となりますので、それだけ学ぶことが多いと言えるでしょう。

森林科学における講義の中身とは?

森林科学では、主に三つの講義内容に分類できます。
一つ目は生物学的な分野です。
このジャンルでは、森林に生息する動物や植生についての研究や調査を行うと共に、過去の状態から現在における変化などを見るという中身も扱われることがあります。

二つ目は物理工学的なジャンルとなります。
この講義では、砂防工学や森林造成、木材そのものについての化学などが扱われることになり、より理系的なジャンルの講義が実施されます。

三つ目は経済、管理学、経営学的な分野での講義がなされます。
ここでは、森林学の中でも特に林業に関係する管理、経営や森林保護、景観保全などについての研究がなされることになります。

森林科学を学んだあとの進路は?

森林科学は上記のようにかなり広い範囲を網羅していますので、研究した専門分野ごとに分かれて進路を決めていくことになります。
生物学的なことに集中して取り組みたいのであれば、自治体の環境関連の仕事をすることもできますし、環境関連の企業に就職することもできます。
また、経済や管理に関する教育を中心とするのであれば、林業関連の企業や特に林業を行っている地域の自治体で働くという選択肢もあります。

工学的な分野に関する研究を行ってきたのであれば、建設関連の企業に就くことが多くなります。
砂防ダムなど、森林における建設業はとても大きな規模を持っていますので、専門的な知識を持っている人がこの分野に携わるのはさほど難しくないでしょう。
いろいろな進路の選択肢がありますので、自分にとって向いている仕事というのは何かをじっくりと考えて、得られた教育の益を十分に活用できるようにしましょう。